福岡大ワンゲルや三毛別のヒグマ事件は痛々しい話として有名ですよね。
最近では人里でヒグマに遭遇する話もよく聞くようになってきました。
登山する以外にも、山菜採りにちょっと森に入る時にもヒグマが出てきたら・・・なんて考えると怖いですよね。
登山が趣味の一つの山男・たろう氏に相談してみると、
- 山に入る時には人の存在を知らせる事
- ヒグマに会ったら慌てて逃げない事
- 背中を見せて走らない事
など、現役登山者の山岳部OBが気をつけている事を教えてくれました。
ヒグマ事件を繰り返さないために
- ヒグマがいじった荷物は取り返そうとしない
- ヒグマは逃げるものを追いかける
- 大声などをあげても逃げない個体もいる
- ヒグマの食べ残しがある時は、その周囲に何度も現れる
- ヒグマが隠した食べ残しをいじらない、近寄らない
など、福岡大ワンゲルの事件がきっかけになり、ヒグマへの考え方や逃げる時の考え方なども改められるようになりました。
では、現代の登山者はヒグマについてどう思いながら山を登っているのでしょうか。
大学では山岳部に所属し、社会人になった今でも年に数回は山に登る山男・たろう氏に聞いてみました。
北海道の登山者はヒグマが怖くないの?
経験を積んでいる登山者でも、ヒグマに遭ったら死を覚悟すると言います。
しかし、じゃあヒグマが怖いかというと、それはちょっと違うのだそうです。
山岳部のOBの方でも、ヒグマに遭遇した事のある人は少ないのだとか。
登山者は、適度にヒグマを恐れ、自分の身を守る為に出来る事を行いながら山を登っているといいます。
ヒグマに遭わないために出来る事
登ろうとしている山の情報を確認する
台風や大雨などの自然災害で山の様子も変わります。
危険はないか、事前の下調べは大事という事ですね。
ヒグマに人間の存在を知らせる
熟練の人だと、周囲の音から異変に反応できるように、クマ鈴などをむしろ鳴らさなくなるのだとか。
食べ残しなどを放置しない
食べ残しなどを放置した人々ではなく、その次に山に入った人などに危険が及ぶ可能性があります。
食べ残しは土に埋めれば良い、という話もあるそうですが、ヒグマはとても嗅覚が良い動物です。
ヒグマは火を怖がらない
そのため、火をつけているから平気、松明を持っていれば平気、という理屈はあまり通用しません。
万が一ヒグマと遭遇したら?
遭わない努力をしていたのに、ヒグマと遭遇してしまったらどうしたら良いのでしょうか。
もしヒグマと遭遇してしまった時にやってはいけない事と、その理由をまとめてみました。
背中を向けて逃げない
背中を向ける=逃げる獲物
とヒグマの目にはうつるので、襲われやすくなるのだとか。
走って逃げたくなる気持ちを抑えて、ヒグマに顔を向けている必要があります。
走って逃げない
ヒグマは動くものに興味をそそられる習性があります。
- 逃げる時はヒグマを見ながら
- 背中を向けず
- 首を守りつつ
- ゆっくり後退
するのが良いんだとか。
死んだフリ&木に登るは効かない
昔話でクマに出会ったら死んだフリをするか、木に登ると良いと言いますが、どちらもNGです。
という事で、死んだフリ&木に登る&走って逃げるは止めておいた方が懸命です。
モノを置いて逃げるのはアリ?
もし、ヒグマが人間は追いかけるとおやつを出す存在だ、と認識してしまったらどうでしょう。
次に山に入って来た人を追いかける可能性が出てきます。
蛇のおもちゃやベルトも有効?
削除: ヒグマは蛇が苦手なので、蛇のおもちゃやベルトを投げるとひるんで逃げ出す、という話があります。
とはいえ。ヒグマにも人間と同じように個性があります。
蛇が好きな人間もいれば、苦手な人間もいますよね。
なので、ヒグマ=蛇のおもちゃやベルトを投げれば大丈夫、という事でもないようです。
熊スプレーを使う
唐辛子などの成分が噴出される熊スプレー。
吹きかけられたヒグマは、痛がって逃げ出すシロモノです。
5mくらいの近距離に来てしまった場合、熊スプレーを目や鼻にむけて吹きかけます。
ちなみに、人間の目に間違って入ると激痛&失明の恐れがあるシロモノなので、使う時には風向きなども確認する必要があります。
最後に
現役の登山者に、ヒグマに遭遇したらどうするのか、遭わない為にどうしたら良いのかを聞いた話をまとめてみました。
個人的には、ヒグマに遭ったら最後だっていう割に、よく登山行くなぁと変に感心&心配しています。
以上、山男たろう氏のおかげで美味しい山菜を春に楽しめるので、あまり強く言えない食いしん坊・おかめでした。
>>たらんぼ(たらの芽)はエビをいれて掻き揚げにするのが好き!