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生き物・雑学

タコを飼えばタコ足を無限に食べられる?【図解雑学まとめ】

タコの足は切れても生えてくるーーー

そんな話をテレビで見た私は、こんな事を考えました。

おかめ

自分でタコ飼えば無限にタコ足食べられるのでは?

たろう

わぁサイコパス

自分でタコ飼って足を育てて食べたらコスパが良いのでは?

と考え、色々調べてみました。

調べてみた結論から言うと、自宅でタコ飼いながらその足を食べるのはコスパ悪すぎて現実的じゃない事がわかりました。

  • タコの足を切るとストレスで死んじゃう可能性大。
  • 死ななくても再生に時間がかかるか再生しない。
  • タコを飼育して食べるより買った方が安い。
  • そもそも倫理的にどうなんだ。

という事で…。

おかめ

売ってるタコ足を買って食べたほうがあらゆる面で良い!

なんでそんな結論になったのか、という話をこれからしていきます。

ついでにタコの体の作りや、タコってこんなにすごいんだ!と調べてびっくりした事をまとめてみたので、話のネタになれば嬉しいです。

※タコの足じゃなく腕だよって話ですが、食べる目的だとタコ足呼びが多いので便宜上タコ足と書いてたりします。

タコは個人飼育できるのか?  

水族館だとミズタコとか飼育されてるのを見る事があります。

それなら個人飼育もできるのは?と気になるところ。

おかめ

飼う事自体はできるみたい

ネットで調べてみるとペットショップや、タコを捕っても問題が無いところでゲットしてペットとして育てている人もいるようです。

タコを飼うのに必要なこと

○タコを一般家庭で飼う時に必要なもの

  • タコが動き回れるサイズの水槽
  • タコが逃げ出せないように注意
  • タコに合った水質(海水)
  • タコが食べる生きたエビやカニ
  • タコのストレスが無い環境
たろう

タコのご飯代でタコそのもの買えるのでは?

おかめ

そうなるよねぇ…

タコの足を切って食べる以前に、飼育する費用でたくさんタコを食べられそうです。

タコは何を食べるの?

貝、エビ、カニ、小魚、海の中の虫などを食べる肉食です。

おかめ

飼育する時も生きた餌じゃなきゃ食べないそうな

イギリスではタコが増えすぎて、エビの漁に影響が出るレベルになった事も。

貝などを食べる時には、小さな穴をあけてそこから毒を入れて中身を食べます。

毒は麻痺させたり、獲物の身を溶かして食べやすくする効果が。

毒は人間には無害で、噛まれると染みる程度で済むそう。(有毒のタコ除く)

夜にエサを探しに行く事が多いとされているものの、昼間にも行動するようなので気分とか状況次第って事なんですかね。

タコの寿命は短い

たろう

タコ足が再生する前提で言うけど、何回切っても大丈夫なくらい長生きなの?

おかめ

寿命はかなり短いのよね・・・

タコ自身の寿命は1~2年のものが多く、ミズタコでも3年程度です。

切ったあとに万が一生えてきたとしても、同じくらいのサイズに再生したのを複数回切る、というのは無理があります。

タコの足は切っても大丈夫なの?

たろう

そもそも、倫理的によくないよね

おかめ

おっしゃる通りでございます…

そんな倫理的な話を一旦おいといて、飼ってるタコの足を切ってもまた生えてくるのか?

という話ですが、かなり難しいみたいです。

あくまで自然界の中で、外敵から身を守る術として足が切れた時には再生するんだそうな。

タコが他に食べるものが無い時に自分の足を食べちゃう、ストレスで足を食べちゃう場合、人間に足を切られた場合は、その足が生えてこない事が多いそう。

タコは調査の為にタグ付けられたらストレスでご飯食べる量も減るので、足なんか切られたらストレスで死んじゃうかもしれない。

おかめ

タコを飼って足を食べるのは、かなり無理があるのね

実験にタコを飼ってる人はいるのか

おかめ

YouTubeでやってる人調べてみよう

YouTuberの方が、実際にタコ足を食べるためにタコを飼育してました。

それでも結果は残念な事になっていたので、個人飼育はかなり難しい事が分かります。

また、タコを釣り上げた方の動画で、再生途中のタコ足を見る事が出来ました。

足の断面からちょぴっと足が生えてる様子を確認できます。

動画のタコの様子を見ていると、自分で飼ってタコ足を食べるのを繰り返すのは、お金持ちにならない限り無理だなと思いました。

タコは養殖も難しい

たろう

タコって養殖されてるっけ?

おかめ

海外や日本で色々試されてはいるみたいだけどね

タコは卵から育てるのも、赤ちゃんダコをとって育てる養殖も、実験はされています。

しかし、産業目的の養殖としてはほとんど行われていません。

なんとか育てられても、飼育下だと死亡率が高いのでコスパが悪い現状です。

実験では、卵から育てた2000個体の赤ちゃんのうち、30個体しか大人にならなかった結果になったものも。

タコの養殖が実用化されてない理由

  • 多くの地域でたくさんとれるから
  • 赤ちゃんダコは何を食べてるか謎だから
  • 人工の餌が通用しないから
  • 技術的に難しいから
  • コスパが悪いから

タコ自体が高価ではないので、設備や餌にお金かけるなら海でとった方が早いしコスパが良い!という事みたいです。

おかめ

タコが不漁続きでうなぎ並みの高級品になった!とかになったら、また変わるんでしょうな



タコの雑学(食事編)

タコを飼育してその足を食べるのは難しいという事が分かったところで、

タコについて色々調べてみた事を紹介していきたいと思います。

おかめ

お暇なときにどうぞ

日本で食べられる主なタコは?

タコは日本を含むアジア・熱太平洋・地中海・中南米の諸国で食べられています。

日本人は先史時代からタコを食べていました。

平安時代にはタコが献納された記録が残されていたり、室町時代には将軍のご飯にもタコが出ています。

おかめ

北海道~三陸→ミズダコ・ヤナギダコ

関東~西日本→マダコがポピュラーです

マダコ

60㎝・3.5㎏くらいになる。寿命は1~2年ほど。春~秋に産卵する。

世界中の暖かい海にいる。日本にいるマダコと、地中海にいるマダコはちょっと種類が違うくらい、マダコと言っても種類がある。

タコの賢さなどについて、よく研究されているのは海外のマダコ。

ミズダコ

世界最大級のタコ。3m・30㎏くらいになる。寿命は2~3年。5~7月に産卵する。

2006年には礼文島で39.9㎏、2010年には函館で42㎏のミズダコがとれた記録も。

小型のサメを襲う事もあるレベルで大きい。

タコ漁と言えばのタコツボは、海を汚さずタコも傷つかない地球に優しい漁法。

なんでタコツボに入るの?って話ですが、普段タコが住んでいるのが岩のくぼみや瓦礫の下など狭い所なので、惹かれるものがあるんでしょうね。

タコにはどんな栄養があるの?

おかめ

100gで76kcalでとってもヘルシー

良質なタンパク質、善玉コレステロール、タウリン、ビタミンB12、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リンなどをたっぷり含んでいます。

ダイエットから筋トレまで支えてくれる素敵な食材です。

タコ墨は食べられないの?

たろう

イカスミはよく聞くけど

タコスミは聞いたことないな

おかめ

料理には使いにくいそうな

タコ墨はイカ墨に比べて粘り気がないので、パスタなどにも絡みにくく料理には向きません。

イカが自分の身代わりなどに墨を使うのに対して、タコは海の中でぶわっと広がる煙幕として墨を使っています。

使う目的が違うので、性質もちょっと変わるんですね。

捌いている時もイカの墨袋は取り出しやすいのに対して、タコの墨袋は肝臓に埋もれていて取り出しにくいという違いが。

その上タコは、まるごと茹でられた状態で流通する事がほとんど。

そこから墨だけ取り出してどうこうする…というのは考えただけでもメンドクサイですね。

おかめ

ただ、味はイカ墨と同じくらいかそれ以上に美味しいらしい

タコの雑学(からだ編)

タコってなにものなの?

タコ&イカは大きな分類だと軟体動物に属し、祖先はまさかの貝類です。

貝類だった名残はタコにはあまり見られませんが、イカの体内にある白い硬いアレがそうです。

  1. 貝を無くしたことで、自由に動けるようになった!
  2. でも、身を守る術が無くなった!
  3. 逃げるために知性がついてるのでは?

と考えられています。

軟体動物の中でも、頭足類というグループにいます。

頭足類→体のおおまかな作りが胴・頭・腕に別れていて、頭のところから腕が生えている生き物のグループです。

頭足類の中でも頭が鞘みたいな形をして、腕が8本あるのがだいたいのタコが属してるグループになります。

タコは世界に250種くらいいて、日本近海には50種くらいいると言われてます。

イカは450種くらい。

おかめ

同じ種類だと思ってたけど、よく調べたら実は違う種類だった!とかあるらしいよ

まだまだ謎が多すぎる生き物なんです。

タコのからだ

タコの腕

たろう

腕?足じゃないの?

おかめ

主に獲物を捕らえる時に使うから、イカもタコも基本的には腕って言うの

骨はなく、筋肉で動いてます。

海底にあるものを吸盤で掴んで、体を引き寄せて移動します。とんでもマッスル。

腕に神経が通っているので、敵に切られたり、身を守る為に自分で切り落とした腕は独立して動く事が可能。

切れた腕はトカゲの尻尾みいたになって、くねくね動いて捕食者の気を引き、その内に本体が逃げる策略家です。

ストレスを受けると、腕が簡単に切れるタコもいるそうな。

タコの脳

おかめ

タコの脳は実は9個あるんですって

目の奥にある中央の脳以外に、それぞれの腕の付け根にも小型の脳があります。

高度に発達した神経系のおかげで、たこは様々な形になったり、素早く動いて身を守る事ができるんですね。

腕を輪切りにしたとき、真ん中に丸いものが見えますよね。

あれがタコの腕を動かせている神経です。

タコの吸盤

タコの吸盤は強力で、傷ついたら表面が脱皮するようになっています。

タコのメスは吸盤が根元は大きく、先端になるにつれ小さくなる規則正しい並びに。

オスの交接腕は先端に吸盤がないので、見分ける時のポイントになります。

タコの心臓

おかめ

タコは心臓も複数あるんですって!

本物の心臓が1個と、その補助の役割をするエラ心臓が2個あって、合計3個あるという事に。

タコの目

光や色の明暗を感知できる。人間と同じような、レンズ眼を持っています。

視力も0.1くらいはあるので、人間が思っているより意外に見えてます。

タコの口

腕の付け根に隠れていて、普段は外から見えません。

カラストンビとも呼ばれる、鳥のクチバシのような硬い口をしてます。

おかめ

甘辛い味付けの珍味としてよく見かけますな

傘膜

腕を大きく広げた時に見える、水かきみたいな部分です。

腕と腕の間にある膜で、タコの種類によって厚さ・肉付きが違います。

ミズタコだと、ぶよぶよした不思議な部位です。

漏斗

可愛い絵になるとよく口っぽくなってる部分。

でも実は色んな物を吐き出してる、排泄口です。

外套膜

タコの頭みたいに見える部分。

筋肉でできていて、泳ぐ時などは外套膜を広げたり狭めたりして動いてます。

おかめ

ミズタコの外套膜がタコの頭としてよく売られてますね

タコの毒

普段食べられているタコには人間に有害な毒はありませんが、毒を持つタコもいます。

房総半島以南の日本沿岸にいる、綺麗な見た目のヒョウモンダコは噛むことで毒を注入します。全長は15㎝くらい。

毒はフグと同じテトロドトキシンで、卵の中の幼生からすでに毒をもっています。

たろう

可愛くて綺麗!と思っても

触っちゃダメだね

タコの色が変わるのは?

おかめ

敵から逃げる為のカモフラージュ!

色を変える理由→

  • 背景にとけこんで見つからないようにする
  • 体の輪郭をわかりにくくして、タコだと分からないようにする
  • 相手の興味が無くなるものに見せかける
  • おいしくない物に見せる

タコは皮膚にある何百万の色素胞(黄色・茶色・赤色がついてる細胞)と紅色素胞(すべての色を出せる細胞)をコントロールして色を変える事ができます。

色を変える事は脳が神経系で制御して、0.2~0.3秒でパッと色が変えられるんだとか。

人間で例えると、瞬きしている間に色が変わってるくらいのはやさ。

色だけでなく、姿を真似るものもいます。代表的なものはミミックオクトパス。

敵に見つかりやすい場所に住んでるから、その分外観を他の動物に似せるようになったと考えられています。

たろう

カモフラージュが見破られたら?

その時は腕や傘膜を広げて大きく見せて威嚇したり、墨を吐いて相手を欺いて逃げようとします。



タコは色んな感覚がある

視力

0.1~0.2くらいある。

タコの種類によっては円・正方形・十字型などの図形も見分けられるものも。

色の見分けは出来ないのでは?と考えられていますが、白と黒みたいに明暗がはっきり違う色だと区別できます。

味覚

吸盤で味覚を感じられる。

化学物質を感じられる細胞があって、触るだけで味が分かるんだそうな。

嗅覚

海水に溶けてる化学物質を感知できる=嗅覚。

遠くの物を感知できるので、獲物や敵の場所が分かります。

聴覚

低周波の振動を聞く事ができる=聴力。

風や波、船のスクリュー音など人間生活の音も聞こえてるらしい。

触覚

触ってるものの形を把握できる。

実験で特定の形の物に触れると良いことがある、と教え込むとその形の物を探すようになったそうな。

その他の感覚

・水の動きを感知して、およぐ魚を見つけられる。

・平衡感覚があって、自分が泳いでいる速さなども分かる。

などなど、様々な感覚を元に自分の行動を判断しながらタコは海の中で活動しています。

たろう

そうやって聞くとすごく賢そうだね

おかめ

実際めちゃくちゃ賢いみたいよ

タコはすごく賢い

※賢さなどについての実験の多くは、地中海のマダコで試されてる事が多いので、他のタコも同じ事ができるのか?は謎です。

おかめ

だいたいマダコの話です↓

・多少記憶能力がある。日によって餌場を使い分けながら、自分の巣穴にも帰る事ができる。

・飼育下でエサをくれる相手を覚えて反応する。

・飼育下で意地悪をする相手には攻撃をする。

・お手本を見たり触覚で感じたりしながら、何回か試すと複数の工程をこなす作業ができる個体もいる。

おかめ

こんな実験の話も

  1. タコに赤と白の丸のうち、赤だけを攻撃すると餌が貰えるように教える
  2. その様子を別のタコに見せて観察させる
  3. 観察していたタコも同じように赤だけを攻撃する

フタをしたガラスの中にいるカニを食べるタコを見たタコは、同じようにフタを開けられるようになります。

こんな感じで、野生のタコも他のものを観察して、自分にとって有利な行動を取れるようにしていると考えられています。

たろう

見て理解できるってすごいね

タコの増え方

タコは一生のうちに1度交接(交尾)します。

タコのオスは交接腕という、先に吸盤が付いてないオス特有の腕を持っていて、精子が入ったカプセル(精莢/精包)をメスに渡します。

オスは精莢を破裂させない為に吸盤がなかったり、膜状のカバーが腕の先端にあったりします。

渡せたら交接完了!という事で、オスは生涯を終えます。

渡すと言っても、オスの精子はメスの体内に埋め込まれる状態。

外套膜の開いてるところから体内に交接腕入れて埋め込まれたり、輸卵管膜に埋め込んだりします。

メスの口のまわりや、体表に埋め込んでも体に取り込まれてなんとかなるみたい。

精莢を持った腕ごとメスの体内に残す、驚きのタイプのタコも。

おかめ

卵巣が未熟なメスも精子を確保できるっていうからびっくり

たろう

え??どういうこと??

タコのメスは成熟していなくても、オスから精子を受け取って体内で取っておけるのです。

メスのタイミングで受精卵を作って、産卵する事が出来るようになっています。

メスは複数の相手と交接する事も多いので、自分の好きなタイプを選んで受精するという器用な事も出来ちゃうそうな。

なので、メスが生んだ卵の中ではオス側のDNAが複数ある状況も。

おかめ

より生き残りやすい子供を残せるようにって事なのかもね

産卵したメスは、卵を巣穴に張り付かせてゴミなどを取り除きながら酸素が行き渡るように世話をします。

卵が無事孵化したら、メスも生涯を終えます。

たろう

繁殖活動=タコ人生の終わりの始まりって感じなんだね

寿命について

イカの中には軟甲や平衡石という体内にあるもので年齢を調べられるものもいます。

が、タコの平衡石はもろい事が多く、正確な年齢を調べる事が難しくなっています。

おかめ

タコの寿命は、飼育や統計学的に研究した結果を元に考えられてるそうな

タコの寿命は短いもので1年くらい、長いもので4年くらい。

特に北極圏近くに住んでいるタコは寿命が長く、産卵まで4年かけて、トータルでは5年くらい生きていると見られています。

まとめ

タコ足を食べる目的でタコは飼えるのか?

について調べてたらタコの奥深さに触れてびっくりしたよ!

という個人の自由研究でした。

タコには実は心もあるんじゃないか?とか、実は地球外生命体だったんじゃないか?などの話まで出てくる謎多き生き物、タコ(&イカ)。

イカタコの図鑑だと、カラフルだったり小さくて可愛いものが載ってたりと眺めてるだけで楽しかったです。

ぜひ図書館などで探してみて下さいね。



主な参考書籍

  • 日本のタコ学 奥谷喬司編著 東海大学出版会
  • イカ・タコ・ガイドブック TBSブリタニカ
  • タコなはなし その意外な素顔 池田譲著 成山堂書店
  • 世界一わかりやすいイカとタコの図鑑 化学同人
  • ふしぎがいっぱいの人気者!イカとタコの大研究 土屋光太郎監修 PHP研究所