2019年に放送された、連続テレビ小説・なつぞらでは、主人公の育った場所として十勝が登場していました。
作中では、雪月というお菓子屋さんで、柳月&六花亭の銘菓をモデルにしているようなお菓子も登場。
とずっと気になっていたことを調べてまとめてみました。
- 雪月で出てきたお菓子
- 柳月&六花亭で販売されていたお菓子
- 柳月&六花亭の創業からの歴史
などを分かりやすくまとめていきたいと思います。
あくまで、おかめ個人が雪月のお菓子やスイーツと、柳月&六花亭で取り扱われていた商品を比較して考えている考察になります。
十勝目線というか、おかめ個人目線でまとめていますので、ご了承下さい。
なつぞら・雪月で登場したお菓子
雪月は帯広のお菓子屋さんとして登場していました。小畑雪之助と雪次郎のお店です。
お店のモデルは柳月?六花亭?と考えられていますが、
あくまでも十勝のお菓子屋さんをモデルにしたものだという事で、公式から明言はされていません。
作中で登場した雪月関係の主要なスイーツ7種類を柳月&六花亭で販売されていた商品と比較しつつ、まとめてみました。
アイスクリーム
- 作中では1946(昭和21)年の夏。
- なつを雪月に連れてきた泰樹が食べさせていた。
柳月は昭和22年にアイスキャンディーを売る事から始まっています。
六花亭も戦後すぐの頃には牛乳と卵でアイスクリームを作って販売していました。
その為、柳月だ!六花亭だ!そのどっちもだ!という声が十勝では上がっていました。
アイスモナカ
- 作中では1955(昭和30)年頃。
- なつが高校生の時の演劇・白蛇伝の会場で配られていた。
- モナカにアイスが挟まっている見た目のもの。
モナカな商品は柳月にも六花亭にもありますが、アイス入りはどうだったんでしょう。
ちなみに、柳月では1946(昭和23年)頃にアイスにあんこを入れた、アイスまんじゅうが作られていたそうです。
アイスの真ん中に餡が入ったまんじゅうみたいなアイスで、柳月の最初のヒット商品とも。
当時としては斬新なアイデアで大ヒットに。
人気になった事で真似をされ、特許も先に取られてしまった為に販売中止した幻のアイス。
雪月の夏
- 作中では1955(昭和30)年頃。
- 雪之助が作った、パイナップルの入ったかき氷。前衛的な見た目。
柳月でも昭和30年前後にはミルクホール(現在でいう喫茶店のような物)で
りんご味のピンク色なかき氷や、パイナップルのトッピングが乗ったかき氷が販売されていたそう。
六花亭では夏になると喫茶室というカフェで、六花氷というフルーツなどが乗ったかき氷が季節限定で販売されています。
シュークリーム
- 作中では1955(昭和30)年頃。
- 夕見子が雪月で買ってきたお土産として登場。
- 泰樹おじいちゃんが食べるのを惜しんでいたのが印象的。
現在の柳月でも六花亭でもシュークリームは販売されています。いつから販売が開始されたのかは調べきれませんでした。
日本でシュークリームが販売されるようになったのは明治15年頃で、昭和30年には広く知られていたようです。
十勝バター煎餅
- 作中では1955(昭和30)年頃。
- ミルク缶の形をしたバタークッキーの見た目。
- 真っ赤な四角い缶に入っていたのも特徴のひとつ。
- 缶の横にはタバイセルマ(マルセイバタ)の文字も。
という見た目なものの、中身はクッキー的なものなので、リッチランドでは?とも言われていました。
マルセイバターサンドは昭和52年に販売が始まりましたが、リッチランドは昭和34年から販売が開始されています。
私は今は販売されていない郭公の里のが、時期的にも合うのではないかな?と思います。
昭和34年に販売が開始されたチーズ風味のサブレ。
サイロの形で、個包装に児童による詩が書いてあるのが特徴の1つ。
バタークリームケーキ
- 作中では1958(昭和33年)頃。
- 雪次郎が演劇の夢を諦めきれず、雪之助に認めてもらう為に新宿の川村屋で作成。
生クリームではなく、バタークリームでデコレーションされたケーキでした。
昭和中期の十勝でもバタークリームケーキは主流だったのだとか。
現在でも柳月&六花亭でバタークリームケーキは販売されています。
おバタ餡サンド
- 作中では1966(昭和41)年。
- 雪月で働く雪次郎が考案したお菓子。
- 作中では丸いクッキー生地にあんバターが挟まっている外見。
おバタ餡サンドについては
柳月のあんバタサンだ!とか、六花亭のマルセイバターサンドだ!
とか言われているので、なつぞらと言えば、なお菓子として有名かと思います。
おバタ餡サンドのモデルは?
六花亭のマルセイバターサンドと柳月のあんバタサン、どちらもおバタ餡サンドのモデルになったのでは?と考えられています。
それぞれについて販売開始の時期を踏まえつつ、十勝目線で比べてみました。
マルセイバターサンド
ホワイトチョコレートが入ったバタークリームにレーズンが挟まっているクリームサンドです。
六花亭が帯広千秋庵から名前を変えた1977年(昭和52)年に発売が開始されました。
六花亭の銘菓の1つです。
見た目は十勝の開拓の先駆けと言われている、晩成社の作っていたバター缶のデザインから。
あんバタサン
北海道産の発酵バターと小豆が使われたクリームサンド。
サブレ生地にはオホーツクの塩が使われており、甘さを引き立てます。
2018年に発売開始とかなり新しいお菓子ですが、なつぞらでおバタ餡サンドが出てきた時には売り切れが続出していました。
ただ、柳月ではあんとバターを使った商品は昔から考えられていた様ですね。
箱に何書いてあるの?
あんバタサンの箱に書いてある内容を要約すると、
- 昭和20年代の終わり頃、和菓子が全盛期な中で柳月の職人達は新しいお菓子が作れないかと考えていた。
- その中で、「あん」と「バター」を組み合わせてみたらめっちゃ美味しいじゃん!という事に気づいた。
- このあんバタサンはその頃を懐かしんで作ってみた商品です。
的な事が書いてあります。気になる方は箱ごと買ってじっくり読みましょう。
あのおじさんは誰?
あんバタサンの箱にも個包装にも描かれている、メガネで髭のおじさん。CMにも登場しています。
と調べてみたところ…
柳月のスイートピアガーデンでその答えを知る事が出来ました。
初代工場長・根本登さんでした。
特に三方六や百代餅の開発に携わっていた方なのだとか。
柳月70周年記念で作られた社史では、どんな方だったのか詳しく書かれています。
平成末期のあんバターブーム
話の本筋とはちょっとズレますが、平成末期に起きたあんバタブームについて。
昔からあんことバターの組み合わせは日本各地で好まれていました。
名古屋の小倉トーストが組み合わせの起源だとか、柳月も昭和20年代にあんことバターなお菓子を扱っていたとか。
各地であんことバターな商品は扱われていたようです。
が。
2018年頃から、あんバターの組合わせな商品を色んなお店で見る事が増えました。
調べてみると、2015~17年頃にインスタグラムであんバターが流行り、一大ブームとなったのだとか。
ちなみになつぞらは2019年の放送。
ある意味、十勝にとってはすごく都合が良いタイミングだったって言えそうです。
最後に
なつぞらに出てきたお菓子や柳月&六花亭の歴史などについてざっくりまとめてみました。
それぞれのお店についてよく知る事が出来て、調べていて楽しかったです。
すごーく個人的な、なつぞらにおバタ餡サンドが出てきた時の気持ちを語りたいと思います。
本当に個人的に思った事を素直に語ってるだけなので、読まないで大丈夫です。
おバタ餡サンド!って出てきた時…………
と思いました。
明らかにあんバタサンじゃないかーい!
と。
あいつ、あんバタブームに乗って出てきたっぽい新参者のお菓子じゃないかーい!
と。(超個人的な感想)
開拓者が、とか、フロンティアスピリットな話をするなら、開拓期の薪の形な三方六じゃないんかーい!
と。
十勝バター煎餅がマルセイバターサンド(六花亭)を思わせたんなら、そこは三方六(柳月)じゃないんかーい!
と。
ていうかあんバタサンが発売された頃、
マルセイバターサンドにそっくりな見た目のお菓子で大丈夫ですか柳月さん、ご乱心ですか・・・?
と思っていました。(個人的な偏見)
見た目が似てるせいか、食べたら脳が混乱してなんでレーズン入ってないんだろう?と感じてしまっていたり。
マルセイバターサンドを慕ってきた幼少期からの記憶を無くしたら違う感想になると思います。
はい、全部個人的な感想です、すみません。
あと、なつぞらの放送中、柳月はなつぞらのポスターやらサイン色紙やらを飾ってあんバタサンをアピールしまくってました。(あくまで個人の感想)
ついでに雪次郎ですよねその人?っていう見た目のキャラが書かれたドラサンも新商品として発売されてたり。
片や六花亭は特にアピールしているようには見えず、普段通りの感じで。
いやもう潔くてそこにシビれる憧れるゥ!と思いました。時流に乗った柳月も流石です。
帯広のイオンに行くと、柳月と六花亭が並んで営業しているので、2つの違いが面白かったです。
以上、柳月も六花亭もどっちも美味しくて好きだけど学生の頃は、柳月の工場に就職したかった十勝民・おかめでした。