北海道の馬産地と言えば日高が有名ですが、十勝も明治時代からの馬産地です。
日高は主にサラブレッドなどの細身の馬、軽種馬の産地。
対して十勝は、ばん馬などに見られるがっしりした馬、重種馬の産地です。
今では、ばん馬によるばんえい競馬も有名ですよね。
そんな十勝で、馬そのものについてや、十勝と馬の歴史に触れるのにオススメな場所をまとめてみました。
- 十勝管内でドライブしたい
- 十勝管内でどっかに行きたい
- ばん馬って可愛いよね
- 十勝はなんで“ばん馬”なのか気になる
- 動物を見たい
- 本別に用事がある
- 軍馬補充部十勝支部ってなんか聞いたことある
- バロン西って誰だっけ?
と思っている方の参考になれば幸いです。
※ものすごく簡単にざっくりまとめています。
十勝と馬の関係
十勝で馬産が始まったのは江戸時代から
十勝で馬が飼われる、馬産が始まったのは江戸時代に大津など十勝の海岸沿いに“場所”が設けられた頃です。
そもそも北海道に馬はいませんでしたが、東北の南部馬を連れて仕事に来る人達などによって江戸時代以前から存在するようになったのだとか。
明治時代には馬の産地に
馬は人間には耕しきれない、広い土地を農機具を背負って耕してくれたり、
人間にはできない力仕事をしてくれる存在でした。
その為、よりよい農耕馬を育てる為にも、外国から輓馬(重たい物を引く力が強いしっかりした馬)に向く馬を買って、交配が行われていました。
ばんえい競馬場に銅像が建っているイレネー号が特に有名です。
十勝と馬と戦争の深い関係
日清戦争が起きると、軍用として馬がたくさん必要になったので更に馬産に力が入れられました。
大正時代には、北海道内でも大規模な馬市が帯広で開催されるまでになっていました。
太平洋戦争の頃には十勝本別に軍馬の生産を目的とした、軍馬補充部十勝支部もおかれていました。
そして現在の十勝は特にばん馬の一大産地となっています。
十勝と馬について詳しくはコチラをどうぞ↓
>>軍馬補充部十勝支部って?十勝と馬と戦争の関係を簡単まとめ
ばんえい競馬場
見どころ
- 馬が頑張ってる姿が見られる
- 大人だと馬券を100円から買って楽しめる
- 目の前で大迫力のばん馬の走る姿が見られる
- ふれあえる場所にいる馬やポニーに、ニンジンをあげられる
馬にニンジンあげてみたいけど大きくてびびっちゃうので、私はまだ未チャレンジです。
見上げる場所に顔があって、そして大きい。
可愛いんだけど、すぐ近くで見るとびっくりしちゃう、そんなサイズ感を楽しめます。
昔は旭川・北見・岩見沢にあった競馬場でもばんえい競馬は行われていましたが、馬不足や経営難などで行われなくなったのだとか。
開拓時代から競馬は庶民の娯楽の一つであり、重たいソリを引いて行われるばんえい競馬は北海道各地で親しまれていました。
場所
営業時間など
- レース開催日 土・日・月曜日
- 入場料 100円
イベント時などは入場料が無料になったりします。
馬の資料館
ばんえい競馬場の敷地内にある無料の資料館です。
見どころ
- ウマそのものの進化の歴史
- 日本や北海道とウマの歴史
- イレネー号が銅像になるくらい凄かったワケ
- 馬と一緒に開拓を頑張ってきた歴史
- 太平洋戦争とウマと十勝の深い関係
- バロン西と軍馬補充部の話
- 戦争に出征した馬の写真
- 馬の蹄鉄や馬をモチーフにしたおもちゃ
などなど、分かりやすい解説や画像、イラスト、実際の道具などなどをたくさん見る事ができます。
じっくり解説を読んで、写真や道具を見るとなると所要時間で45分は確保しておきたいところでしょうか。
開館時間など
- 開館時間 10時~16時
- 休館日 年中無休
- 入館料 無料
イレネー号の像
競馬場の駐車場入り口のすぐ近くにあります。
明治43年に十勝に渡ったフランス産の馬で、生涯で560頭以上の子供を作り、重種馬の発展に貢献しました。
馬の資料館で解説を読んだ後に見ると、感慨深い気持ちになるのでオススメです。
本別町歴史民俗資料館
見どころ
- 入ってすぐにバロン西解説コーナー
- 軍馬補充部十勝支部についての再現ジオラマ
- 太平洋戦争と馬についての紹介が細かい
- 軍馬について、実際の道具や賞状などが展示されている
- バロン西の愛馬・ウラヌスのたてがみもある
となった時にぴったりな場所です。
もちろん、本別町の歴史も知る事ができるので、色んな話が楽しめる場所でもあります。
また、1945年の7月に本別は空襲を受けていた事もあり、毎年夏の時期になると本別空襲に関する特別展示も行われています。
十勝と太平洋戦争について知るきっかけにもなるので、知りたいとは思っている、という時にオススメですよ。
場所
開館時間など
- 開館時間 火~土曜日 9時~16時
- 定休日 日・月曜日、祝日、年末年始
- 入館料 無料
仙美里駅跡
国鉄の駅からふるさと銀河線の駅になり、廃線された後には駅舎がそのままバスの待合所になっています。
見どころ
- 仙美里駅はかつて軍馬として出征する馬が送られていった場所
- 駅の中では軍馬補充部十勝支部やバロン西について簡単な解説がある
- 駅そのものの紹介もあるので電車好きにもオススメ
駅舎内には軍馬補充部十勝支部の事やバロン西についての事、ふるさと銀河線の事などが分かりやすく紹介されています。
軍馬について史跡を巡る地図の掲示もあったり、“軍馬”について手軽に知りたい、という時にオススメです。
紹介には写真が添えてあったり、ポップでカラフルな色合いだったりして、なんていうか可愛いです。
場所
軍馬鎮魂碑
太平洋戦争の中、国鉄・仙美里駅から軍馬は戦地へと送り出されていました。
この石碑は、当時、仙美里駅の駅長を務めていた方によって、馬たちの供養の為に昭和63年に建てられました。
ばんえい競馬場で今も勇姿を見せてくれるばん馬たち。
馬の資料館や本別本別町歴史民俗資料館で馬と十勝の歴史について知り、仙美里駅跡を経由してこの碑を見ると、心にぎゅっと来るものがありました。
場所
最後に
十勝で馬産の歴史に触れられるオススメの場所まとめでした。
ばんえい競馬以外でも軍馬の産地としての歴史もあり、特に本別では太平洋戦争時に硫黄島で散ったバロン西氏についても詳しく紹介があります。
どの施設も無料~100円程度で楽しめるので、ドライブがてら行ってみるのも良いのではないでしょうか。
以上、北海道の歴史が気になる十勝民・おかめでした。