オホーツク地方出身の父と十勝民の母の間に生まれた、生粋の道東民であり十勝民のおかめです。
パートナーのたろう氏は、札幌出身の元・札幌市民です。
同じ北海道でも、日高山脈を隔てた地方同士。
一緒にいると、カルチャーショックが割とあります。
だって気づかなかった
も多いよね
今回は、札幌と十勝の違いでびっくりした、カルチャーショックを受けた事をまとめてみました。
こんな人たちもいるのね、程度で読んで頂けると幸いです。
カルチャーショック・グルメ編
カレー
十勝のカレーと言えばインデアンカレー。十勝のソウルフードです。
じゃないの?
ワケじゃないしなあ
彼の小さい頃からスープカレーは馴染みがあったものではなかったそうで。彼自身もそこまでカレーも好きでなかったので食べなかったんだとか。
スープカレーを食べるようになったのも帯広に来てからだ、と衝撃のカミングアウトを受けました。
地元にあるから食べる!ってもんじゃないんですね。
餃子
じゃないの?
道東にはありませんが、みよしのというカレー屋さんが存在する事は知っていました。
話だけ聞いていると餃子があるカレー屋さんという事になるので、ちょっと意味がわかりませんでした。
数年前に苫小牧で初めて食べましたが、カレーの上に餃子が乗っているタイプ。謎は深まるばかりです。
ちなみに、宝永の餃子は、十勝の餃子として有名で、札幌進出も果たしています。
イオン帯広店・餃子の王将も、この宝永の味に慣れた十勝民に寄せて味付けをしているそうですよ。
※約30年前には帯広にもみよしのはあったそうです
パン
十勝民はみんな大好きますやパン。
ベビーパンや白スパサンド、食パンなどなど美味しいパンを挙げたらキリがありません。
どんぐりってパン屋さんは全然知りませんでした。
ただ、札幌に行ってびっくりしたのは、どんぐりはパン屋さんなのに唐揚げなどのおかずがパンと一緒に並んでいた事です。
見た事ないパンも多くて、見ているだけでも驚きが一杯で楽しかったですね。
フレンチドック
が普通だから
と間違ってない?
十勝のフレンチドック(アメリカンドック)は、基本的に砂糖がまぶさった(絡められた?)状態が多いです。
もっと言うと、道東ではフレンチドックと言えば砂糖な事がほとんどです。
砂糖でしょ
と思っていたんです。私は。小さいころからずっとそうだったから。
十勝から父の実家などに行く途中の道でフレンチドックを買って食べる時も砂糖でした。(道東内の移動)
帯広のお祭りでも屋台ではケチャップマスタードもあるにはあります。
が、基本的には砂糖で食べている人がほとんどです。
十勝や道東のコンビニでフレンチドックを買った時には「砂糖とケチャップマスタードどちらにしますか?」と聞かれます。
なので、ケチャップマスタードは砂糖に飽きた人の為に味変として存在するもんだと思っていました。
実際にたろう氏がフレンチドックの砂糖和えを見たのは、帯広のお祭り屋台です。
ホントに食べてる!とびっくりしているのにびっくりしました。
※本当です。
ちなみに、道東のフレンチドックは魚肉ソーセージが入っている事が多いです。
あげいも
フレンチドックの中身が芋になって丸くなったような、あげいも。
私の中では美幌峠のあげいもが一番美味しいと思ってます。写真は摩周湖のあげいもです。
しかし、たろう氏は中山峠というのです。(人によって意見が違う可能性大)
中山峠ってどこ?
中山峠を通った事がない(はず)ので、どこか分かりませんが、札幌の方のようです。
※一般的には中山峠のあげいもが有名。
2019年・カルビーのポテトチップスに、北海道の味として、あげいも味が出ていました。
十勝民と豚丼
十勝民に豚丼の美味しいお店を聞いても参考になりません。
何故なら、ソラチやベルなどから出ている豚丼用のタレを使って自宅で作って食べるからです。
自宅で食べる、ガチの郷土料理枠です。
ソウルフードというよりも、家で食べるいつものご飯、と言った方が私はしっくりきます。
そして十勝民から見ると、豚丼屋さんに行くのは観光客の人がほとんど、という印象です(一部の人間の意見)。
十勝といえば豚丼でしょ!食べたい!というたろう氏のおかげで、私が豚丼を食べに行くようになったのも、ここ数年の話です。
お陰様で、ぱんちょうやぶたいち、ゆうたく、とん田、いっぴんなどの豚丼屋さんに行く事ができました。
ぱんちょうの豚丼、私は家の豚丼の次に一番好きです。(家はソラチ派)
中華チラシのこと
十勝の中華料理屋さんで食べることのできる、中華チラシ。
オイスターソースを基本にした味付けで白菜や豚肉、キクラゲ、卵などがご飯の上に乗っている十勝では有名な丼ぶりモノです。
正直、十勝に住んでいても、ラーメンと餃子とチャーハンで専ら生きてるタイプだと気づくのが遅れるメニューです。(私の事ですよ)
元々は中華料理屋さんの賄い飯
↓
常連さんが食べたがる
↓
名前を付けられるならメニューとして出しても良い
↓
チラシずしみたいだから、中華チラシってどう???
かつて帯広に存在した『金時』という中華料理屋さんに勤めていた方から聞いた話です。
※中華チラシが金時で生まれたものかは明かされず
元祖はあじ福だった、などなど諸説あります。
ただ、修行先が一緒だった人達がその後店を持って、それぞれに『中華チラシ』を出しているのだと聞きました。
カルチャーショック・日常生活編
かぺかぺとカピカピ論争
鼻水を強く拭きすぎて、鼻の下がかぺかぺする
鼻水を服の袖で拭いたから、袖がかぺかぺする
知らない内に服についていたお米がかぺかぺになってる
(カレーを食べた後の鍋や炊飯器の内窯などが乾いて)かぺかぺするから、うるかしといてね
として、粘り気のあるものが固まってしまって、乾いてくっついているような状態をかぺかぺと表現します。
求人雑誌
うん?何を言っているんだ?この人は。
帯広にも無料のペーパー(きゅうじん君とか)はあるけど、求人雑誌は有料でしょ?
と思ってました(最近は東洋印刷発行の無料求人雑誌が出ていますが、以前はありませんでした)。
札幌の駅でほら、と見せられた時の衝撃は忘れられません。
無料で配布されてる…!
本州から来た知人も、求人雑誌有料ってあり得ないでしょ、と言っていました。
十勝の学生がバイトを探す時には、十勝シゴトガイドやプラスワン、勝毎の月曜日のバイト特集が鉄板なんですけどね。
※なんと2020年4月から十勝シゴトガイドがフリーペーパーになりました…!
コンビニ事情
セコマになりました
残念ながら、道東にはファミリーマートはありません(2023年現在)
サンクスの会社がファミリーマートの会社とくっついた結果、サンクスはファミマになる、という進化がありました。
道東にはサンクスもありません。なので、サンクス→ファミマという流れも無いんです。
昔はありましたが、サンクスは10年以上前に道東から撤退しました。
その後、サンクスだった道東の店舗は北海道のコンビニ・セイコーマートに進化したのです。
苫小牧に行った時、サンクスがファミマになる準備をしていました。羨ましいことに。
ウチにはないのに、ヨソにあるものって、とっても羨ましいですよね。
道東にも来てください。ファミリーマートさん。
人気店事情
ウエモンズハートやハピネスデーリィなどのソフトクリーム屋さん、おやきと言えば、の高橋まんじゅう屋。などなど、十勝を代表する人気店を挙げたらキリがありません。
たろう氏は、そのお店の人気っぷり、定番力に驚いたと言います。
そしてそのほとんどが十勝にしかないお店の事を示す事に、十勝ならではの風土を感じるというのです。
これが十勝モンロー主義というでしょうか?どうなんでしょう。
真冬の水道事情
あまりにも寒いと、夜に水落としをしたり、真冬に泊まりがけで旅行に出かける時など、水道凍結の不安がある時って水落としをしますよね。
しかし、たろう氏は最初の頃、水落としを積極的にしようとしていませんでした。
真冬の水道は凍る、という共通認識ではなかった事にとても驚きました。(人によって違う可能性大アリ)
白鳥の存在
居るのにびっくりした
たろう氏いわく、冬の十勝の畑では毎日のように白鳥を見る。タンチョウもいる。それにびっくりした、というのです。
北海道の冬=白鳥=そこら辺にいる
たまに空を飛んでる声も聞こえて当たり前。郊外の畑で姿を見るのが当たり前。川に行けばいるもの。と思っていたので逆にびっくりしました。
白鳥の渡りをするルートが、主に道東にかかっているのかも知れませんね。
釧路の鳥でしょ?
見間違ってる事多いと思う
次に白い鳥を見たら注意深く見てみようと思います。
お風呂(温泉)事情
たろう氏いわく、札幌はお風呂セットを持って行かなくても大丈夫なお風呂屋さんしかないそうです。(彼の思い込みの可能性アリ)
しかし、十勝の温泉でや○いの湯やロー○の湯に行くとシャンプーやボディソープが常備されていない事に驚いたのだとか。
なんにせよ持って行くのが基本(女子には色々持ち物があるのですよ)だったので、その指摘にはびっくりしました。
本屋さん事情
コーチャンフォー(文房具や雑貨などが豊富な札幌を中心として存在する楽しい本屋さん)
道東仲間であるはずの北見と釧路にはあります。
しかし、何故か十勝にはコーチャンフォーがありません。
代わりに、オカモトグループが経営している、岡書があります。
雑貨や文具、書籍の種類が豊富な本屋さん。
ドトールの他、ネイルサロンも有り。
週末はピアノなどの生演奏があったり、
事前予約でワークショップの参加もできる
コーチャンフォーの話題はとってもデリケート(と思われる)なので、あまり触れないでいてあげて下さい。
なお、ザ本とは十勝ローカルな本屋さん、『ザ・本屋さん』の事です。
いちまるもマックスバリュに変わってしまって寂しいですね。
カルチャーショック・イベント編
七夕
札幌では七夕に子供達が『ロウソク出せ出せ』と言って民家を周り、お菓子を貰うイベントがあるそうです。
(たろう氏の家近辺のみのイベントな可能性もアリ)
ロウソク出せ出せ出せよ♪
出さないとかっちゃくぞ♪
しまいにかみつくぞ♪
みたいな事を歌いながら家々を回るのだとか。なかなか物騒な歌詞です。(うろ覚え)
七夕というか…。
※十勝では七夕時期になると街中で『七夕祭り』『十勝平原祭り』などが開催されます。
クリスマス
十勝で鶏のから揚げ&炭火焼と言えば、超が付くほどの有名店・とりせい。
私の家では、クリスマスや誕生日などのお祝い事にとりせい&柳月or六花亭のケーキがド定番でした。
クリスマスは鶏肉を食べる日(?)なので、当然のようにとりせいを食べてました。
右手にとりせいのから揚げ(炭火焼)、左手に塩おにぎりが私の中のクリスマスの記憶です。
大人になってからクリスマスに初めてケンタッキーを食べる!という事をしましたが、コレジャナイ感が凄かったですね。(幼少期からの慣れって怖い)
カルチャーショック・学校編
給食
十勝・帯広市民が給食で一番好きなメニューは肉じゃがです。
給食センターの公式サイトに公開されている小中学生向けのアンケートでも、歴代第一位をとっています。
北海道=じゃがいもだから、きっとヨソもそうなんだろう。
と思っていましたが札幌などでは揚げパンが人気だそうです。
揚げパンなんて帯広市の給食で食べた事ありません。
どうかじゃないかな?
帯広市民が大好きな肉じゃが、実は帯広市役所のレストランで食べられます。
>>帯広市民熱愛グルメ・肉じゃがは帯広市役所の食堂で食べられる?
冬の体育
雪の量が多くて無理なんじゃないかな
冬の十勝では、小中学校のグラウンドの上にスケートリンクが作られます。
寒すぎるので、水まいとけばリンクになるんです(雑な説明)
対して、冬の札幌では雪が多いので、それを山にしてスキー台にするそうです(たろう氏談)
十勝の小中学校では、体育でスケートをするのがスタンダードです。
小学校→スピードスケート
中学校→女子はフィギュアスケート、男子はアイスホッケー
というのがほとんどです。(今はもう滑れる気がしません)
私は行きそびれましたが、高校生になるとスキー学習に行ったりします。
私は網走地方で2年くらい小学校に通っていた事もあります。その時も、体育ではスケートでした。
2学年ごとにスケート・スキーを交互に行わせている学校でした。残念なことに、丁度私が行った時はスケートにあたってしまいました。
幼稚園でも、野生児を育てるような一部の園では冬にスケートしてます。(実体験)
小学校の通学方法
の子どうするの?
十勝というか、帯広近郊の小学校では、自転車通学をしている子供もよく見かけます。
農家さんちの子だったり、遠いところに住んでいる子は特別に自転車通学が認められているからです。
網走方面でもそうでした。
しかし、札幌では学校がたくさんあるから、自分ちに近い所に通うから自転車に乗る子がいない、とたろう氏は言うのです。
もしくは、公共交通機関を利用するから、自転車に乗ってる姿を見ないだけかも、と。
札幌ならではの考えというか、当たり前な事なんだなー、と思いました。(言及は避けます)
中学校の服装
きちんとした時だけでしょ?
十勝の中学生って、なんでジャージ着てるの?
中学生=学校指定ジャージで学校生活をしている集団
制服=始業・終業・入学・卒業式など改まった学校行事で着る
というのが十勝の当たり前な光景です。
ジャージは各学校によって違うデザイン、学年によっての色分け、というのが中学生の常識です。
私の通っていた中学校では、自分の好きなジャージを着て良い事になっていました。今では学校指定のジャージになっています。
他の中学校からは羨ましがられましたが、どんなジャージが相応しいのか分からない私は、学校指定にして欲しいと思っていました。
修学旅行
※20年前の話をしてます※
学校差はありますが、十勝の小学生も中学生も、修学旅行で行くのは札幌が主です。
そしてどさんこワイドに出ている駅前の場所に、あわよくば映りに行こうとします。
ちなみに、網走方面の小学校で私の姉が修学旅行に行ったのは、まさかの帯広でした。(20年くらい前の話)
高校・大学の略称
学校そのものの呼称というよりも、ある2つの学校の略称の違いに驚きました。
帯広には農業高校、といえば帯広農業高校しかありません。
対して、札幌やその周辺にはたくさんの学校があります(たぶん、とたろう氏は言います)。
地区名と専門だけで名前をつけると被る、という事になるんですね。
儚い夢と終わってしまった、十勝の甲子園。
札幌のテレビで、甲子園に出る事が決まっていた帯広農業高校が紹介されたのを見ました。
その時、アナウンサーさんが帯農、と言っていたんですよね。
どこの学校ですかそれは!?と、とても驚きましたが、他から見ればそうなるんですね。
十勝民が帯広畜産大学を畜大と呼ぶのに対して、札幌市民(大学卒業者)は帯畜と呼ぶのです。
帯畜、と呼ぶのは札幌市民だけではないそうです。
ちなみに、畜大に通っている十勝管外からやってきた生徒さんたちも、自分達の事は畜大生と言います。
彼らは入学前には帯広畜産大学を何て言っていたんでしょう?帯畜?
大学は十勝管外でも畜大と名乗っている(としたら)畜大で通っているんでしょうか。
最後に
札幌出身者と一緒に居る十勝民がびっくりした事を思いつくままにまとめてみました。
自分は当たり前だと思っている事でも、違う地域の人から見れば特殊な事に見られるんですね。
同じ北海道でも違う事が意外にあるので、カルチャーショックって面白いですね、というお話でした。